
今回紹介するのは「ロックマンメガミックス 復活の死神」です。有賀ヒトシ先生がファミコン専用ソフト「ロックマン4」のスカルマンをメインに扱った短編作品です。
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20XX年。Dr.ワイリーの尽きる事のない陰謀を打ち砕き、人間とロボットの平和な社会を守るために戦い続けるロックマン。しかし、世界征服を狙う悪の手はDr.ワイリーだけではありませんでした。
突如現れた新たなる敵「コサック博士」。ロックマンはブルースやラッシュの力を借りつつ、コサック博士のロボットたちを次々と撃破。ですが、やはりこの事件の裏にワイリーの影が。
コサック博士は愛娘の「カリンカ」を人質に取られ、仕方なくワイリーの命令を聞いていました。
ロックマンたちの活躍でワイリーの野望は四度砕かれ、カリンカも無事コサック博士と再会。ライト博士の力添えにより、何とか学会にカムバックしたコサック博士は失った信用を取り戻すべく、今まで以上に努力と研究を重ねた結果、「人間とロボットの未来」という本が発売される事になりました。
それが気に入らなかったワイリーはコサック博士が平和な世に必要ないと思い、封印してしまった戦闘用ロボット「スカルマン」を復活させます。
ロックマンのコミカライズには名作が多い。その内の一つがロックマンメガミックスです。今回は短編の一つ、復活の死神を紹介。
コサック博士が作った「コサックナンバーズ」とは七体の工業作業用ロボット
都市用照明ロボット「ブライトマン」
農作業ロボット「トードマン」
工事現場作業用ロボット「ドリルマン」
ピラミッド探索用ロボット「ファラオマン」
都市用清掃ロボット「ダストマン」
警察ロボット「リングマン」
水中探査用ロボット「ダイブマン」
と一体の戦闘用ロボット「スカルマン」
からなるロボットたち。
ワイリーにカリンカを人質にとられた際、ワイリーに命令され、対ロックマン用にコサック博士に無理矢理造らせた戦闘用ロボットがスカルマンです。
スカルマンがドクロがモチーフなのはコサック博士の当時ワイリーの言いなりにならざる負えなかった時の絶望的な心境や、コサック博士の持つ戦い=死というイメージによるものだと予測されています。
他のコサックナンバーズは人間の役に立つように設計されているのに対して、スカルマンは戦闘や殺し合いでしか役に立てないロボット。コサック博士がそれまで培ってきた技術の結晶であり、集大成。それと同時に自らの理想とするロボットの姿とはかけ離れた悪魔のようなロボットでもある。
戦闘用として作った故に気性も荒く危険なため、コサック博士は止むなく封印の道を選びました。
そして、目覚めたスカルマンはコサック博士たちへの復讐を望み行動します。
今作は表向きは復讐を誓いながらも、生みの親のコサック博士や、兄弟であるコサックナンバーズへの情は捨て切れず、無意識に本音を吐露してしまうスカルマンの複雑な心境が短編という短い尺ながらも丁寧に描かれています。
特にロックマンは自分と同じ、作業用として作られたライトナンバーズの兄弟の中でたった一人、否応なしに戦闘用に改造された存在であるため(実際はロックマン自ら改造を頼んだのですが、スカルマンはそう思い込んでいます)、親近感を抱いています。
他のコサックナンバーズのみんなも「もし、自分が戦闘用ロボットとして造られ、いらないと言われて暗いところで独りぼっちで閉じ込められていたら、自分もああなっていたかもしれない」とスカルマンには同情している部分もあり、罪悪感を感じる心情描写も描かれています。
コサックナンバーズと共に暮らしている人間のカリンカもスカルマンに対しての複雑な心境が描いています。
カリンカはコサック博士がさらわれた事でつい感情的になってしまい、「ロボットには人間の心はわからない」「ロボットには血も涙もない」とスカルマンに言い放つのですが、それは同時に他のコサックナンバーズや友達のロールちゃんをも傷つける発言となってしまっています。
これはカリンカが普段、父親のコサックが自分以上に夢中になるロボットに対して嫉妬に近い感情を抱いており、それがスカルマンを対象として悪く発揮されてしまっているという心理描写になっています。
彼女自身もひどい事を言っているという自覚を持っており、この事件をきっかけにどう心境が変化するのかが見所となっています。
果たして、コサック博士やコサックナンバーズたちはどうスカルマンと向き合うのか?気になった方は是非読んでみて下さい。それでは!