
今回再紹介するのは「新機動戦記ガンダムW」です。宇宙世紀とは別の時代、アフターコロニーを舞台としたアナザーガンダムとしては二作目の作品です。
地球から巣立った人類は宇宙コロニーでの生活に新たなる希望を求めていました。しかし、地球圏統一連合「OZ(オズ)」は正義と平和の名の下に圧倒的な軍事力を以って各コロニーを制圧して行きました。
アフターコロニー195年。作戦名「オペレーションメテオ」。連合に反目する一部のコロニー居住者たちは流星に偽装した新兵器「ガンダム」を地球に送り込む行動に出ました。
「ウイングガンダム」「ガンダムデスサイズ」「ガンダムヘビーアームズ」「ガンダムサンドロック」「シェンロンガンダム」の五機はそれぞれ地球を目指します。ですが、この作戦は既に連合本部に察知されていました。
OZの「ゼクス・マーキス」特佐は五機のガンダムの内の一機ウイングガンダムと交戦し、何とか撃墜。
砂浜に流されたウイングガンダムのパイロット「ヒイロ・ユイ」はそこで「リリーナ・ドーリアン」と出会います。救急車を奪って逃走するヒイロ。後日、リリーナの通う学校にヒイロは転校して来ます。
リリーナはヒイロに誕生日パーティの手紙を渡しますが、ヒイロは目の前で破きます。
涙を流すリリーナと、その涙を拭うヒイロ。すれ違いざまに言い放たれる「お前を殺す」。こうして、ヒイロとリリーナの運命の歯車が動き始めます。
今作はヒイロ・ユイ、「デュオ・マックスウェル」、「トロワ・バートン」、「カトル・ラバーバ・ウィナー」、「張五飛(チャンウーフェイ)」の五人の若きガンダムパイロットたちの物語。
ヒイロ達はOZによる現体制に不満を抱えるコロニー側から送られてきたテロリストなのですが、それは最初の1クールだけのお話。OZの総帥「トレーズ・クシュリナーダ」にはめられてからはコロニーからも見捨てられて五人は放浪する事になります。
2クール目からのヒイロたちは己の仕出かしたミスや罪の清算を敗者として各々で考えて行動するようになります。
後に「モビルドール」というパイロットを必要とせず、人工知能で行動する兵器が出てきて、人死にが出ないオートマチックな戦争になっていきます。
人死にが出ない機械たちだけの戦いでは資源が尽きるまで戦争が終わる事がなく、痛みも伴わない。
我々が暮らす現代でもドローンが兵器として扱われているのを考えると、ガンダムWは時代を先取りしていた部分もあると思います。
ガンダムWの序盤のメインであるオペレーション・メテオとは実は本来とは異なる形で実行されてしまった作戦。
本来はコロニーを地球に落とした後、混乱に陥った地球を五機のガンダムで制圧する、という作戦でした。
しかし、OZに反抗するコロニー側も一枚岩ではなく、色んな考えがあって対立しています。
まず、コロニーの独立を宣言しているのに何でコロニーの一つを犠牲にして地球に落とさないといけないんだ、と口論になります。結果、コロニーを落とすというのはなしになり、早速本来の作戦とは異なってしまいます。
次にガンダムを作った五人の博士たちも殺戮のためにガンダムを作った訳ではない、と反発します。
オペレーション・メテオというテロで地球人類を葬ったとしてもコロニーの指導者だった「ヒイロ・ユイ」が喜ぶと思っているのか?とも博士たちは思います(ややこしいですが、今作の主人公のヒイロは指導者ヒイロから名を取った別人)。
ガンダムのパイロットの方にも本来の作戦とは異なってしまった原因があります。
ウイングガンダムのパイロットのヒイロは機関によって完璧な兵士として育て上げられたのですが、「優しさ」だけは取り払う事はできませんでした。
ヒイロが地球へと来た結果、リリーナと出会ってしまい、優しさが引っ掛かって自分でもわからない行動を度々取るようになります。
ガンダムデスサイズのパイロットのデュオは自分のガンダムを大量殺人の道具に使われるのは嫌だ、と考えます。
結果、デスサイズを自爆させようとし、更には自分を含めてメンバーを皆殺しにして「死神」になろうとします。が、「プロフェッサーG」の手によって未然に阻止。プロフェッサーGはデュオにオペレーション・メテオは実行せずにデスサイズを盗め、と言います。そうして、デュオは死神としてOZと戦うために地球へ降ります。
ガンダムヘビーアームズのパイロットはそもそももう死んでいます。
本物のトロワは攻撃目標をOZだけに限定するのが理解できず、新たな人類の覚醒のためには地球上の二十億人の人間が死んでも構わん、という危険思考だったため、地球に家族がいる整備士の逆鱗に触れ、銃で撃たれて死んでしまいます。
それを目撃したのが「名無し」。名無しは地球を乗っ取る事には興味がなく、名前がなくて不便だったので今死んだそいつの名前をもらってもいい、と言い出します。それを気に入った「ドクトルS」は名無しに「トロワ・バートン」の名前を与えて地球へと送り出します。
ガンダムサンドロックのパイロットのカトルもヒイロと同じく優しい少年。
「H教授」はカトルをサンドロックのパイロットに選んだものの、カトルの純粋さと優しさを奪う事はしたくない、と考えるようになります。H教授はカトルにオペレーション・メテオに関係なく、自分の意志で戦いなさい、とサンドロックを与えます。
シェンロンガンダムのパイロットの五飛の住むコロニーはオペレーション・メテオの際に地球に落とすはずのコロニーでした。
シェンロンガンダムを作ったのもそのためだと知った五飛は反発します。シェンロンガンダムにもコロニーにも五飛の死んだ許嫁である「竜妹蘭(ロン・メイラン)」と縁があるもの。
自分がシェンロンガンダムに乗ったのは宇宙の悪を倒すため。我らが故郷のコロニーを守らずして地球に落とすとは何のための戦いだ?OZは正々堂々と倒すべきだ、と主張します。
それを聞いた「竜老師」は全てを五飛に委ねてシェンロンガンダムと共に己の正義を見つけて来い、と言い渡します。
このようにして五機のガンダムは本来のオペレーション・メテオとは異なった方法で、バラバラにOZの拠点を攻撃していきます。しかし、それでは本来のオペレーション・メテオよりも時間が掛かり過ぎ、対策を取られてしまいます。
結果、OZ総帥トレーズに五機のガンダムたちは連携が取れていないのではないか?と感づかれてしまい、ヒイロたちはトレーズにはめられてしまって、テロリストとしての活動ができなくなってしまうのです。
以上がオペレーション・メテオの解説でした。気になった方は是非見てみて下さい。それでは!