
今回紹介するのは「機甲猟兵メロウリンク」です。「装甲騎兵ボトムズ」の外伝として作られたOVA作品です。声優・大塚明夫さんのデビュー作でもあります。
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「ギルガメス」と「バララント」の両国家による「百年戦争」の終結間近。惑星「ミヨイテ」の最前線で「オスカー・フォン・ヘルメシオン」准将の指揮下の「プランバンドール機甲大隊」内の一部隊である「シュエップス小隊」は味方を無事に撤退させるための捨て石にされました。「メロウリンク・アリティ」はその唯一の生き残り兵士でした。
メロウは軍法廷で敵前逃亡し、公金横領の濡れ衣を着せられてしまいます。これがどさくさ紛れに物資を隠匿した軍高官たちの陰謀だと知ったメロウリンクは死んだ戦友たちの恨みを晴らすために復讐を開始します。
メロウの行く先々に出会うさすらいのギャンブラー「ルルシー・ラモン」、メルキア軍情報将校「キーク・キャラダイン」。彼らとの出会いはメロウの運命を大きく動かす事になるのです。
メロウリンクは序盤はメロウの復讐理由は語られず、ただ復讐相手たちを殺していく単発回が続くのですが、途中からルルシーとの意外な関係が判明し、メロウが拘る過去の事件の更なる真実が明かされていきます。
メロウはAT(アーマードトルーパー)には乗らず、旧式の対ATライフルを使って生身で復讐相手たちと戦っていく戦闘スタイルです。ライフルだけという訳ではなく、ライフルを確実に相手に当てるための策略も多く有しています。一見、AT相手に生身で挑むなんて無茶な、と思いますが、逆に相手がATだからこそ通用する戦法でもありますね。ATは装甲がそこまで硬くなく、「歩く棺桶」と呼ばれる程、生存面・防御面は薄い機体なので手間は掛かりますが、歩兵でも倒せなくはないでしょう。
メロウは復讐のターゲットに対して、メロウが脱走時に奪った仲間たちのドッグタグを事前に相手に何らかの方法で提示した後、相手に復讐の対象である事を知らしめてから殺すという拘りがあります。また、殺す前に自分の顔に三本線の血や泥を塗ります。
新米の伍長だったメロウが仲間たちの復讐のためにATへの様々な対策を学び、習得した姿を見ると人の執念の凄さを感じられずにはいられないですね。生身で戦う分、食糧以外にも火薬類や薬莢などの武器にもその分お金が必要になるのですから相当な覚悟と執念です。
メロウに復讐される側の人たちも特徴を持っていて、自分専用のカスタマイズされたATに乗っています。ATは生産性を重視した機体なので、専用機を使うというのはこの世界では珍しいです。
例を挙げると「ギャルビン・フォックス中尉」の銀色に塗装された「スコープドッグ フォックススペシャル」や、「ガナード少尉」のATにロールバーを多数装着した赤いスコープドッグなどたくさん出てきます。いずれもメロウに簡単に復讐を達成させまいとする強敵揃いです。
メロウリンクは恋愛要素も少しあって、ヒロインのルルシーは最初はメロウの事を坊や扱いしていたのですが、彼と多く関わり、共に生き抜いた事で段々と心境が変化していきます。
ボトムズシリーズの中でも異色な本作。気になった方は是非見てみて下さい。それでは!