
今回紹介するのは「マジンガーZ」です。永井豪先生が原作で、マジンガーシリーズの原点にして頂点。50年経った現在でも愛されるロボットアニメです。
地下帝国を支配する狂気の科学者「Dr.ヘル」。恐るべき「機械獣軍団」
を完成させたDr.ヘルは世界征服に乗り出す事を宣言します。
ですが、そのためには邪魔な存在がいました。それは日本の天才科学者「兜十蔵」博士。
「光子力エネルギー」という新エネルギーの抽出に成功した兜博士はDr.ヘルの野望と機械獣の秘密を知るただ一人の人物でもありました。
そこでDr.ヘルは腹心の「あしゅら男爵」を呼び寄せ、機械獣を操る「バードスの杖」を与えて兜博士の抹殺を命じます。
あしゅら男爵は兜博士が滞在している別荘を爆破。博士の孫である「兜甲児」とその弟「兜シロー」が駆け付けた時には時既に遅し。兜博士は心半ばにして息絶えようとしていました。
博士は最後の力を振り絞り、密かに開発していた光子力エネルギーを備え、「超合金Z」で造られたロボット「マジンガーZ」を甲児に託します。
こうして、兜甲児とマジンガーZの長き戦いの火蓋が切って落とされます。
マジンガーZは「人がロボットに乗って操縦する」初のロボットでした。その力を使えば神にも悪魔にもなれる強大なロボット。
スーパーロボットの代名詞的存在であり、マジンガーZの登場をきっかけにロボットブームが起きて、様々なロボットたちが続々と生まれていきました。
スーパーロボット大戦シリーズでもマジンガーZは必ず参戦させる事、という決まりが設けられている程のロボットの金字塔的存在です。
毎回、機械獣のとどめの刺し方も違うという武器のバリエーションの豊富さ。
更にそこから「ジェットスクランダー」も登場し、空を飛べるようにもなって戦いの場も拡大。敵も負けじと新幹部「ブロッケン伯爵」や「ピグマン子爵」を登場させたりと、当時の作劇法では限界があり、設定に矛盾なども生じたりするものの、毎話飽きさせない工夫がある作りとなっていました。
マジンガーZが始まる前の1970年代は仮面ライダーやデビルマンといった変身ヒーローが流行っていました。主人公が改造されたり、悪魔だったりと普通の人間でない事が多かったです。
見ている子供たちもヒーローに憧れを持ち、自分もヒーローになりたい!と思うのですが、その中には同時に改造されるのは嫌だなぁとも思う人もいます。
戦いが終わったら人間の姿に戻って、平和な世の中になった後も改造されたままでもう人間には戻れない。逆に世界から不要扱いされて迫害される事もあるかもしれない、と想像してしまう人も中には出てきます。
どうしても現実と重ねてしまって人間を捨てるのは嫌だ、と思ってしまう事も。
そんな中でマジンガーZが掲げたコンセプトは「誰でもなれるヒーロー」。それで生まれたのが主人公・兜甲児です。
兜甲児はマジンガーZから降りたら普通の人間。戦いが終わった後は弟のシローや弓さやか、弓教授、ボスたちの元へと帰って安心できる日常へと戻れる。
条件さえ揃えば、誰でも甲児のようなヒーローになれる可能性がある。そんな思いが兜甲児には込められています。
当時は影がある主人公も多かったため、明るい性格となった甲児。兜十蔵が亡くなった後に悲壮感を引きずらないのも、当時の視聴者に兜甲児みたいなヒーローになりたい、と感情移入しやすくするためです。
いきなり流行の時流に逆らうのに抵抗もあった当時のスタッフたちですが、新たな視聴者の憧れの視点を目指し、新たな時代のヒーロー像へと向かうための脱却を図ったのが兜甲児なのです。
こうして、甲児はファンたちから身近な存在に感じられ、新たな憧れの存在となりました。
全ての始まりのマジンガーZ。気になった方は是非見てみて下さい。それでは!