星川レオの作品研究・紹介室

当ブログは星の数あるアニメ・漫画・ゲーム・特撮などの研究・紹介をマイペースになるべくわかりやすくまとめていくブログです。

超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか

f:id:leohoshikawa:20250801212643j:image

 今回紹介するのは「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」です。TV版超時空要塞マクロスの内容を再構成し、新規作画で新たに描かれた劇場作品です。

 

 地球に異星人の巨大宇宙船が漂着してから10年後の2009年。

 宇宙では男だけの「ゼントラーディ軍」と女だけの「メルトランディ軍」との巨人族同士の戦いが続き、その余波を受けて地球は破滅しました。

 修復された巨大宇宙船「マクロス」に乗った6万人弱の人々だけが、かろうじて地球を脱出。その中では統合軍の少年パイロット「一条輝(いちじょうひかる)」と戦闘管制官の「早瀬未沙(はやせみさ)」。そして、アイドル歌手の「リン・ミンメイ」の微妙な三角関係も始まっていました。

 そして、ミンメイの歌が巨人族の心に文化の記憶を呼び覚ました時、二大勢力はその力のバランスを崩し始めていきます。

 

 愛・おぼえていますかはかなり力の入った再構成映画作品で全てが新規作画の力作となっています。

 キャラクターデザインの美樹本さんのキャラ造形を細部まで再現しつつ、細かい線までしっかり描かれているバルキリーなどを115分も、しかも手書きで描いているという凄まじい労力が掛かっている作品です。

 バルキリーの高速戦闘や「板野サーカス」と言われる納豆ミサイルもかなり細かく描きつつ、派手に動いているので見応えがあります。

 民間人の首がチョンパされるシーンなど、一部グロ方面も細かく描かれているのでグロが苦手な方は注意が必要です。

 

 再構成部分としてはTV版ではゼントラーディは男女混合の組織だったのですが、今作だと男がゼントラーディで女がメルトランディと分かれています。

 デザインもTV版だと人間寄りのデザインだったゼントラーディが緑色の皮膚となって怪物風の見た目になっています。

 TV版だと27話でゼントラーディとは決着がついて、3クール目からは後日談でミンメイが落ちぶれていく話が描かれていたのですが、劇場版はこの部分をばっさりカット。

 ミンメイが落ちぶれる描写はオミットして27話のゼントラーディとの決着を最後に持ってくるという再編集が成されました。

 これによって見終えた後のミンメイ周りの後味の悪さが消え、すっきりした綺麗な終わり方となりました。

 

 一条輝は「ロイ・フォッカー」率いる統合軍「スカル小隊」所属の少尉。

 TV版だと民間人から軍人になる巻き込まれ系主人公だったのですが、劇場版だと最初から軍人となっています。

 隊長でもないため、「マクシミリアン・ジーナス」や「柿崎速雄」も同僚になっていて、輝に対してはタメ口で話します。入隊前の経歴やフォッカーとの先輩後輩関係はそのままです。

 マクロスといえば三角関係ですが、二時間という短い尺の中で輝とミンメイ、美沙の関係をよくまとめられいます。

 最初はミンメイと輝、後に美沙と輝、と二人のヒロインは共に輝と二人きりになれる機会を設けられていて、そこから輝が一人を選ぶ、という形となりました。輝の優柔不断な部分は尺が短いのもありますが、大分抑えられています。

 

 美沙はマクロスの主任航空管制オペレーター。

 軍人として反抗的な態度を取る輝を最初は気に入らず、仲違いをするものの、絶望的な状況になった際は軍人ではなく、一人の女性としての弱さを輝に見せるようになり、輝とはそれがきっかけで急接近する事になります。

 TV版で彼女を人気キャラにしたきっかけであるライバー周りの話はカットされているものの、別の形でヒロインとしての輝きを見せてくれました。

 

 ミンメイは今作の戦いに終止符を打てる可能性を秘めた重要人物。

 最初からトップアイドルとして活動している設定に変更された状態で輝と出会う事になります。マネージャーのカイフンが義兄ではなくて実兄になっていたり、わがままな部分も調整されたりと、自分がトップアイドルであるという自覚を持った人物となりました。

 

 輝たちだけでなく、フォッカーとグローディア、マックスとミリアといった男女関係もTV版から健在。マクロス好きなら必ず見て欲しい作品。気になった方は是非見てみて下さい。それでは!