
今回紹介するのは「テイルズオブリバース」です。プレイステーション2専用ソフトとして発売されたテイルズシリーズとしては6作品目の作品です。
かつて大いなる苦難に見舞われたヒトは互いに協力し、「カレギア王国」という名の1つの国を築きました。
代々ガジュマの王を戴き、その統治の下に続けて来た長き平和と繁栄。しかし、ある日を境にカレギアの平穏は突如として崩れ去ります。
各地で起こる異変により多くの命が失われ、建国以来の未曽有の混乱に陥った人々はそれを時の国王「ラドラス」の崩御と重ね、「ラドラスの落日」と呼びました。
寒気厳しい北辺の村「スールズ」の青年「ヴェイグ」もまた、ラドラスの落日により大きく運命を変えられてしまった一人でした。
それから1年。心を閉ざしたヴェイグの前にそびえる巨大な氷塊。その中には一年前と全く変わらぬ姿のままで幼馴染の女性「クレア」が閉じ込められていました。
クレアを閉じ込める氷は何を試みても溶ける事がなく、ヴェイグにはただ見守り続けるしか術がありませんでした。
そんな無力感に苛まれていたヴェイグの前に奇妙な二人組「ユージーン・ガラルド」と「マオ」が現れます。
そして、やがてヴェイグはスールズを旅立つ事になります。
今作はテイルズシリーズの中でも珍しい戦闘システム「ラインフィールド」を採用しているゲーム。
三段階の奥行きのあるライン上でキャラクターが戦闘し、タイミングよく移動すれば攻撃を避ける事も出来て、逆に誘い込んだりもできたりと戦略性のあるバトルをする事ができます。
「ラッシュゲージ」というものもあって、高ければ攻撃力が上がって敵のラッシュゲージを下げる事が出来ます。逆に低いと防御力が上がってHPが回復していきます。
今作、何とRPGじゃ珍しくパーティに回復役がいないのでこのラッシュゲージの上げ下げが重要になっています。
他の回復手段はアイテムや敵を倒す事。また、「ティトレイ」が自力で回復能力を持っているのと「アニー」が蘇生を使えるくらいしか回復手段がありません。後はマップ上で料理を作って回復するしかないないという結構シビアなゲームです。
他にも「フォルスゲージ」というのもあって、前・後ろ・上・下に移動すると消費してしまう移動制限のゲージです。
攻撃や敵を倒す、回復アイテムを使う、時間経過で消費したゲージは回復していきます。
尚、今作の更に珍しい所はレベルがMAXになってしまうとゲージなどがレベルに依存しているため、全然回復できなくなってしまい、逆に弱体化してしまうので注意が必要です。
テイルズオブリバースは二部構成で、この世界では知的活動に優れた「ヒューマ」。身体的能力に優れた「ガジュマ」という二つの種族が暮らしており、その二つの種族による人種差別問題を取り扱っています。
ヴェイグの幼馴染であるクレアとカレギア王国のガジュマの女王「アガーテ」はある出来事をきっかけに人格が入れ替わってしまい、クレアとアガーテは身体が入れ替わる事でそれぞれ別の種族の視点を体験し、学んで種族間の見識を改めていきます。
他にもヒューマとガジュマのハーフとして生まれてしまって苦しんだりする人がいたりと様々な観点から人種差別問題を描いていきます。
ヴェイグは不愛想で無口、普段は感情をあまり表に出さない寡黙な18歳の青年。ですが、内に熱いものを秘めていて誰かが窮地に陥った時は大声を出して果敢に立ち向かえる青年でもあります。フォルス能力は氷。
幼い頃に親と死別してクレアの家に引き取られました。一年前の出来事のせいでヴェイグは更に暗い影を落としてしまうのですが、仲間たちと共に行動し、共にヒューマとガジュマの差別問題を考えていく事で心境に徐々に変化が起こっていきます。
ヴェイグはクレアの名前をよく叫ぶキャラで、その数は256回。よくネタにされるのですが、ヴェイグ自体はクレアが攫われても落ち着いていて、単独行動を取って仲間に迷惑をかけたりはしないという良識のある若者です。
他にも明るくて活発な記憶喪失の少年マオ、幅広い知識と数多の戦闘経験で培ってきた冷静な常識人ユージーン、ガシュマへの憎しみで本来の優しさを封じ込めてしまっているアニー、ヴェイグとは対照的で暑苦しいまでの熱血漢ティトレイ、妖艶な雰囲気の漂う謎の占い師「ヒルダ」。
リバースのパーティメンバーは問題をそれぞれ抱えていて時には感情を暴走させてしまう事もあるものの、基本的には落ち着いていて一人が暴走したとしてもみんなでメンタルケアをしていくのでどこか安心感のあるパーティとなっています。
クレアヴェイグと家族同然に育った17歳の少女。ヴェイグだけでなく、ヒューマとガジュマ、人種の違いなど気にせずに大きな包容力で周囲を包み込む事ができる少女。例え、逆境にあっても他人への思いやりと明るさを決して忘れない高潔な心の持ち主。自分を顧みずに他人に尽くす彼女をヴェイグは誰よりも心配しています。
王女としての素質はありますが、果たしてアガーテと入れ替わってしまった事で彼女はどうやって女王として振る舞っていくのかがリバースの肝であり、見所となっています。
人格が入れ替わってしまったクレア。ヴェイグは入れ替わってしまった「心」に気づく事ができるのか?気になった方は是非プレイしてみて下さい。それでは!