
今回紹介するのは「薄桜鬼(アニメ)」です。アイディアファクトリー(オトメイト)から発売された女性向け恋愛アドベンチャーゲームをアニメ化した作品です。
時は文久三年十二月の末。消息を絶った父を探しに江戸より上洛した「雪村千鶴」は京の街で血に飢えた化け物に襲われそうになります。
危ないところを人斬り集団として知られる「新選組」に助けられるものの、偶然にも彼らの秘密の一端に触れた事で千鶴は屯所に軟禁されてしまいます。
次々と現れる謎多き人物たち。そして、深まりゆく新選組の闇。
行方不明の父を捜す内、千鶴は秘密の全容や自身の出自について知る事となり、新選組と運命を共にしていきます。
幕末という動乱の中、信念のために刀を振るう男たち。しかし、その影でもうひとつの争いが始まろうとしていました。
今作は元は女性向け恋愛ゲームではありますけれども、侮るなかれ。
「変若水(おちみず)」や「羅刹」といったオリジナル要素はあるものの、今作はしっかりと、丁寧に新撰組の歴史を再現できている作品なのです。
新撰組の汚ないところまで美化せずに堂々と描写しているところもポイントが高いです。
主人公の千鶴も可愛いので男性人気もあり、女性ファンへのサービスとしては身体測定の回が1話あるくらいなので男性の方でも十分に見られる作品だと思います。
オープニングの十六夜桜はロボットアニメの巨匠・大張正巳さんが担当しているので作画がバリっています。
今作は1クールで、実際の新撰組の時系列的には文久三年(1863年)の鴻池事件付近から慶応四年・明治元年(1868年)の戊辰戦争の橋本の戦いで敗退するところまでが描かれています。
もう刀の時代じゃないかもしれない、という江戸から明治への歴史の移り変わりを感じさせるところまでです。
千鶴は蘭学医「雪村綱道」を父に持つ16歳の娘。
千鶴は新撰組に助けられたと同時に機密情報を知ってしまったため、土方や沖田らなどに殺すと言われてしまいますが、行方不明の父を捜す手立てとして生かされる事になります。
本来、局中法度で女性の屯所の出入りは禁止されているため、千鶴は男装を続ける事を条件に屯所に手伝いとして住む事になります。
真面目で大人しい性格で、控えめではありますが、いざという時は周囲が驚く程の頑固さを発揮。
優しく気遣いできるところもあるのですが、新撰組の皆に対してだと逆に傷つけてしまう事も。
しかし、次第に新撰組の皆は千鶴が共にいる生活に馴染んでいきます。
土方は史実通り、「鬼の副長」と呼ばれる男。全ては局長である近藤と新選組のためだ、と未来を思って考えている人物です。
局中法度を屯所内で敷き、左之助や新八などの我の強い者たちをまとめ上げるために敢えて、鬼の副長の役を担っています。
局中法度を作った本人のため、自分にも厳しいですが根は優しい人物。
堅物でもなく、新八に新入りを贔屓し過ぎてないか?と不満を言われた際は素直に謝り、改められる器量も持ち合わせています。
実は酒は飲めず、下戸なのですが、本人は呑まないだけで呑めない訳じゃない、と強がる可愛らしいところもあります。
新選組と影で敵対する事となる西海九国の鬼の頭首、薩摩藩にも属している人物「風間千景」。
気分屋であり、自信家。そして、「鬼は一度交わした約束は守る」という掟を遵守しているため、義理堅いところも。
鬼として誇りを強く重んじている人物で誇りを蔑ろにする奴には容赦がないところをあります。
彼はとある事情で千鶴をかなり気に入っていて、何度も勧誘して来ます。しかし、千鶴を新選組の目の前で攫う、という事に拘っていて千鶴が一人で行動している時などは無理には攫わないというポリシーを持っています。
余談ですが、「劇場版 名探偵コナン 100万ドルの五稜星」で土方が出て来るのですが、声優が風間と同じ津田さんなので薄桜鬼ファン的には「見た目は土方、声は風間!」と面白い要素になってました。
「誠」の旗の下に生きる者たちの物語。気になった方は是非見てみて下さい。それでは!