
今回紹介するのは「セイバーマリオネットJ」です。あかほりさとる&ねぎしひろし両名が原作のセイバーマリオネットが制作会社JUNIOによってアニメ化された作品です。
「メソポタミア号」の不時着から300年後。女性がおらず、男性のみの閉塞した世界は衰退の一途を辿り始めていました。クローニング技術の限界による出生率の低下など様々な悩みに見舞われながらも、6つの都市国家の元首たちはそれらを把握していながら、誰も打開策を得ることができずにいました。
その中でガルトラント総統「ファウスト」はその打開策を「優秀な人間のクローンによる他のクローンの支配」と位置づけ、テラツー征服の野望を燃やし始めます。
そんな世界情勢の中、ジャポネスの少年「間宮小樽(まみやおたる)」は子供の頃に訪れた事のある「ジャポネス歴史資料館」にて偶然、隠し廊下を見つけて迷い込んでしまい、地下室へと辿り着きます。
そこで彼が見たものは、カプセルに入った一体の女性型アンドロイド「マリオネット」。目覚めた彼女は自分を「ライム」と名乗り、樽はライムのマスターとなってしまいます。その後も樽は「チェリー」や「ブラッドベリー」とも出会い、彼女らの普通のマリオネットにはない「感情」や「成長」によった行動に振り回される日々を送ります。
ライムたちは最初はアンドロイドなのに笑ったり、主人に逆らったりして故障してるんじゃないか、変なマリオネットだ、などと村人たちに気味悪がられます。ですが、ライムもチェリーもブラッドベリーもそれぞれ性格は違えど、真っ直ぐな気持ちは共通していて、彼女たちのその振る舞いが次第に村人たちの心を打つようになり、段々と受け入れられ、仲良くなっていきます。そういう温かみのある話を描きながらも後の展開にも繋がるようになっているところがセイバーマリオネットJの良き所です。
今作は基本的には樽のハーレムものなのですが、ライムたちが樽に拘るのにはちゃんと設定があって、ハーレムに足る理由付けがされています。樽自身も優しい性格で、自分が間違った行動をしたら自己分析ができて反省もするのでモテる理由もわかるようになっています。
筆者は樽が周りからのマリオネットの固定概念の押し付けに悩んでいる際に「常識とは人が決めたもの。価値観は自分自身が決めるもの。自分の目で見て自分で考えろ」と師に諭される話が好きですね。
女性がいない世界なのでこの世界では男性同士が恋愛する訳ですが、その要素はかなり薄いので同性愛ものが苦手、という方でも気にせずに見る事ができます。樽の事が好きな「花形美剣」という男のレギュラーキャラがいるのですが、樽に近寄る度にチェリーやブラッドベリーにぶっ飛ばされるので過激な事はやりません。声優・子安武人さんがアドリブを交えつつ、ノリノリで演技なさってるので不快感もないので良いバランスとなっています。
敵側のマリオネット三人組も最初は堅物な戦闘員なのですが、樽たちと関わる事で可愛い一面がちょくちょく出始めたりと変化が生じてきます。そこも魅力的なところです。
落ち込んでる時などに見ると元気になれるような作品でもあり、考えさせられる要素もある良い作品です。気になった方は是非見てみて下さい。それでは!